コラム｜まだまだ寒いですが。。。
尾道・松永の美容院・美容室 Ravish（ラヴィッシュ）

今年の冬は 例年になく冷え込んだように思う。日差しこそ春に向かっているような明るさと 暖かさを感じるのだけれど 朝晩の冷え込みも 日中吹く風の冷たさも まだまだそれとは程遠いような気もする。

しかし 季節は確実に移り変わっているのも事実で 梅の花や 春の草花が芽吹きだしているのも ちらほらと目にするようになってきたように思う。

さて 『自尊心が低い人は感謝できない』と聞いた事があるだろうか？ 私ははじめに聞いたときには 正直｢はぁ？｣と思った。 自尊心とは 自分の人格を大切にする気持ち。また自分の思想や言動に自信を持ち、他人からの干渉を排除する態度。プライド。とある。
プライド（自尊心）が過剰に高いと 鼻持ちならない嫌な奴になるわけで、あまり良いイメージでは使われない言葉だからだ。自尊心の対義語というのははっきりとは存在しないようだけれど 「劣等感」とか「謙虚」などが当てはまるとされる。「謙虚」というのは 一見 良いイメージのような気もするが「劣等感」となると いかにも不（負）のイメージになってしまう。この筆者のいう『自尊心が低い人は感謝できない』とは この「劣等感」の強い人への事だと思う。

ある日 この筆者は 自宅にお客さんを迎えるにあたり お客さまを迎える側として ごく当たり前の事をした。例えば 清潔なシーツとタオルを出し ベッド脇に花を飾ったり 相手の食事の好みを事前に聞き対応したりと 大それた事ではなく 本当にごくごく当たり前の程度で。
しかし その客人は 帰る際にも 何の感謝の言葉も行動もなく お礼の手紙も電話もなかった。別に感謝されるためにしたわけではないけれど 少し不思議な人だなと思い それを共通の友人に話した際に その友人から「彼女は 自分の見た目に自信がなく 間違ったことをしたりすると いつまでもくよくよするし 自分は頭が悪いとか面白くない人間だから。。。」と｢劣等感｣の塊のような人だと聞かされ 私は納得できたとある。
彼女は 自分自身を低く見ている事によって 誰かが自分の為に 花を生けてくれたり 食事を作ってくれてる事に気づかないし 自分の価値にすら気づくことが出来ないから 感謝の気持ちが持てないでいるのだと。

自尊心の低さは 人から感謝という喜びすらも奪ってしまう。

作家のマヤ・アンジェローはインタビューの中で 何故 数々の困難に見舞われながらも自分を信じ続ける事が出来たのか？との問いに「神に愛されていると気づいた瞬間から 自分を疑う事は無くなった」と答えたという。
神に愛されている自分を どうして疑うなんてできるか？私たちは ただ生きているというだけで十分に価値のある存在で すべての物を受け取る価値があるのだと。

自尊心が過剰に高いと 鼻持ちならない嫌な奴になる。しかし自尊心が乏し過ぎると 他人からもらう愛情や気遣いや優しさ さらにはほめ言葉も受け取ることができない。
家族や親しい人からの愛情をいっぱいに受け取って 心が満たされて人は 良い意味での自尊心があるといえる。だからそういう人は 他人から多少 嫌なことをされてもグラつかない心の強さも待っている。

逆に 子供の頃からあまり愛情を受け取ってなかった人は 自尊心がとても低くなり 自分に自信が持てない。自身がなければ 他人を思いやる余裕すらうまれてこない。その為 自分のことばかり考えてしまう 利己的な行動をとってしまう。だから感謝が出来なくなるという。
良き自尊心のある 感謝多き人でありたい。

(2月下旬)

何気ない日常の中で感謝できること。それは、尊くて恵まれていることかも。

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