コラム｜新緑の候
尾道・松永の美容院・美容室 Ravish（ラヴィッシュ）

今年の桜は 当初の開花予想よりもかなり遅くなったが 一気に咲いて一気に散ったような気がする。しかし入学式に丁度 満開の桜が観られたのは 久しぶりではないだろうか。それはそれで 良かったと思う。

さて 近年海外かぶれな事が多いように思う。TVのコメンテーターもよく言う「海外では〇〇だ！日本は遅れている！」「グローバルの時代に乗り遅れている！」等など・・・
しかし 本当にそれが正しいことでは無いことも沢山あるように思うし 日本は日本の価値観や文化をもっと大切にしていく方が 良いのでは無いか？と思う事も沢山ある。欧米へのあこがれなのか何なのか解らないが 日本の良いところ 日本だからこそ出来ている事も もっと注視しても良いように思う。

日本語もその一つだと思う。
最近は 両親の呼び方も「パパ」「ママ」と呼ぶ家庭が多いように思うのだけれど 「お父さん」「お母さん」という立派な日本語があるのに それらを使おうとしないのか？全ての者を 横文字にしようとするのか？
余計に解りにくくなっているように思うものも多々ある。日本語で良いじゃ無いのか？

現在 世界には6000〜8000の言語があると言われている。そのうち文字を持つ言語は400前後。実は文字の無い言語の方が ずっと多いと言われている。

例えば 西アフリカで暮らすモシ族は 歌や太鼓の音（ね）で村の歴史を語り継いでいるし。オーストラリアの先住民のアボリジニは 5〜6万年前から水場や獲物の居場所を絵で記録して残してきた。
そして我々日本人も 実はずっと昔は文字を持っていなかった。
1世紀頃に中国から漢字が伝わり そこから長い時間をかけて ひらがなやカタカナといった日本独自の文字が生まれたのである。

世界の人口は 約80億5000万人。そのうち日本語を母国語として話している人は約1億2000万人いる。
これは世界で9番目の多さである。
また、第2外国語話者（母国語じゃないけど話せる人）まで含めて数えると 1位は英語で約13億人まで増える。

一方、日本語の話者は変わらず順位は13位に低下。つまり日本語は ほぼ日本人しか話していない言語なのである。英語を話す人は 世界に約13億人。 世界人口が約80億人なので 約6人に1人が英語を話しているという事になる。 

その一方で 世界には3人しかしゃべらない言語もあるようだ。 それはアフリカ大陸の西にあるカメルーンの民族が使う「ブスー語」。2005年の調査時点で 村に住む3人の老人だけが使っているため 消滅がとても心配されている言語とされている。 

ユネスコの発表では こうした消滅の危機にある言語が 2009年時点で世界に約2500もあると言われている。
じつは北海道のアイヌ民族が話す「アイヌ語」もその一つ。今では100人程度しか話せないのである。

現在の出生数の減少は 25年前にほぼ誤差なく予測されているとされる。2050年には日本の人口は1億400万人余りとなり 東京を除くすべての道府県で2020年より減少傾向にある。これも予測通りである。

「日本語は日本人しか話さない！」今は世界で9位であったとしても 人口が減れば相対的に下がってくる。
明治の頃に 公用語を英語にしようという気運があったり 大正時代にはフランス語を！という時期もあったようだが 日本語は 漢字 ひらがな カタカナの入り混じった言葉だ。もし これらをなくしていたら 日本の文化は著しく衰退しただろう！といわれる。

「建設は死闘 崩壊は一瞬」
という言葉がある。
何代にもわたり営々としてつくりあげてきた日本語。崩壊は一瞬だ。我々は この日本語を次世代のために守っていく必要があると 私は考える。

当店では以上の点に注意と意識をしながら 通常通り営業させて頂いております。
不安のある方も居られると思いますので 記させて頂きました。
こんな中ですので 皆様方の気持ちのリフレッシュに繋がるよう 今 美容師の私に出来る事を精一杯させて頂きます。

命より大切な物は無いと思います。自分は大丈夫！とか自分さえ良ければ良い！等という行動は慎んで 自分の命 自分の大切な人の命を守る行動もしましょう！ そしてこの騒動が一日も早く収まる事を願って 今自分に出来る事をして そう遠くない未来が明るいものなるように努力を重ねて行きましょう。

(2月下旬)

「建設は死闘 崩壊は一瞬」。積み重なるものに気づくには知識が必要なのだ。

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