コラム｜立秋
尾道・松永の美容院・美容室 Ravish（ラヴィッシュ）

まだまだ残暑が厳しい中ではあるが 暦のうえでは立秋も過ぎ 少しずつではあるが 季節の移り変わりを感じられるようにもなってきた。

高校野球も 今年は広島県予選も波乱の連続だったが 甲子園でもベスト８にまで上り詰めた高校は 何処が優勝してもおかしくないような白熱した大会になったように思う。そして子供達の夏休みもそろそろ終わりに近づいてきた数日前。中学生による 無差別殺人未遂事件という衝撃的な事件が起こった。

私も一人の親ではあるが 子育ては本当に難しいなと感じる。今は学力至上主義といっても過言では無いような社会になってきているのが事実だが それは子供が望んでいるというよりも 親の見栄のようなものが大きいのではないだろうか？
「〇〇さん家の△△君（ちゃん）は□□高校（大学）らしいよ！」なんて事を耳にしたりしたことがあるだろう。
また【勝ち組負け組】【上級国民】【親ガチャ】等 階級を付けたがるメディアやネット住民。思春期の多感な時期にこれらの言葉は心に重くのし掛かる子達も居るのではないかを推測される。
良い（偏差値）高校（大学）に入らないと！ 良い会社（大企業）に入れないと！そんなプレッシャーに押し潰されそうになりながら日々の生活を送っている子供達も多いことだろう。しかしそれらは全て 親が自分の見栄や体裁の為に 子供に与えてしまっているプレッシャーでは無いだろうか？ まずは親が一旦立ち止まって考えなおし 子供としっかり話し合う（コミュニケーション）事が大切だと思う。

以前読んだ本の中に 高校生くらいまでは 振る舞いも大人びていて たいして勉強もしてなさそうなのに楽々と東大に合格してしまうような 飛び抜けて勉強の出来る子が居るが それは学校という小さな社会の中で 能力が試験の成績という尺度に一元化されたものだからであって ずば抜けているように見えているだけで 子供は子供！実際には大して差が無いものだといわれていた。

さらに 年を取っていくと共に必要な事は 知性と教養だといわれている。
自分を俯瞰（ふかん）して見る（客観視）。具体的なことごとの背後にあるものを抽象化して本質をつかむ。いわゆるこれら知性。そして自分の経験と頭と言葉で獲得した価値基準を持ち 精神的な自立と自律を保てている つまりは教養であると！

そしてこれらは 年を重ねるごとに人間のレベルとして差が出てくると云われている。そこには学力では計れない 生きていくうえで大切な事があるのだと云うことだ！ 大人（親）はこういったことを伝えて行く必要があるのではないだろうか。勉強が好きな子から 勉強を奪う必要も無い！しかし親の見栄や体裁だけで 無理矢理に枠に閉じ込めてしまっては 間違いが生じてしまうのかもしれないという事も 忘れないようにしたい！

社会人になれば 自分の思い通りには なかなかならないものだ。「世の中は甘くない」「物事は自分の都合の良いようにならない」「うまくいくことなんて ひとつもない」そう思い定める事の方が大切だと思う。

「一切皆苦（いっさいかいく）」という言葉ある。これは 仏教の出発点で 人生とは思い通りにならない事を知ることから始まるという事のようだ。
お金を持っているからといっても 思い通りにはいかない事は多々ある。

私自身 知性と教養をしっかりと身につけていくと共に 子供達にも生きる大切さを 伝えていける大人にならなくてならないと思う。

当店では以上の点に注意と意識をしながら 通常通り営業させて頂いております。
不安のある方も居られると思いますので 記させて頂きました。
こんな中ですので 皆様方の気持ちのリフレッシュに繋がるよう 今 美容師の私に出来る事を精一杯させて頂きます。

命より大切な物は無いと思います。自分は大丈夫！とか自分さえ良ければ良い！等という行動は慎んで 自分の命 自分の大切な人の命を守る行動もしましょう！ そしてこの騒動が一日も早く収まる事を願って 今自分に出来る事をして そう遠くない未来が明るいものなるように努力を重ねて行きましょう。

(8月下旬)

人生とは思い通りにならない事を知ることから始まる。それを教えてあげることは親の仕事であり、どう乗り越えていくのかを見せるのが親の役割。

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